ーーーーーーとある城。
この国に君臨し魔界の頂点に達する
権力と力を持つ男。
魔王『グレア』
そしてグレアの付き人『ルシア』
「主様。バラテが何やら引き摺ってますよ?」
「…どーでもよい。早く書類を片付けろ。」
「…ん?あれは…人間ですね。」
「何だと?人間?何故人間がこの国に来ているのだ。…ルシア。行くぞ。」
「かしこまりました。」
ーーーーー城の門にて。
「バラテ。何を持ってきたんだい?」
ルシアは門の前にいる、あの瑞季を
追いかけた獣、バラテに問いかける。
バラテは瑞季を
ルシアの前に投げ捨てた。
「…少女ではないか。生きているか?」
「主様。この女の子。見慣れない顔立ちでございます。」
「我の部屋に連れてこい。」
「かしこまりました。」
