口をポカンと開けたまま何も言わない私に篠流星は、 「大丈夫?頭強く打ちすぎた?。」 と、言った。 いる。篠流星が、目の前。しかも、喋っている。私に。多分、私に。だってここには私しかいないもん。 「・・・だ、いじょう、ぶ、です・・。」 今自分に起きていることに驚きすぎて返事がたどたどしくなってしまった。 「あ、弁当。」 混乱している私に気付かない篠流星は、私の膝に乗っているお弁当を指差した。