女子たちの黄色い声も綺麗に無視し、彼は廊下を歩いて行った。


「あ〜まじ篠くんかっけ〜。」
「何でこのクラスじゃないんだろ。」
「一回ぐらいこっち見てくれないかな〜。」


彼が立ち去ると女子たちは廊下の窓から離れた。


所詮、彼は窓の向こうの人。私とは住む世界が違うのだ。


そう思いながら、毎日彼を見ていた。