壁ドン……しちゃいました!?



拗ねたように顔を歪ませて。



「ふっ……んっ……」



キスをした。


強引で乱暴な口づけに息が苦しくなる。



前好きだった人なんてもう関係ないし、彼しか最初から見えてないのに、もっと彼だけでわたしは満たされる。


その時、ドキドキさせることは出来なくても、ヤキモチ焼かせることぐらいなら出来るんだな……ってちょっと嬉しくなったことは内緒。



「電車――…だ……んんっ」



周りなんて見えてないのに視線を感じて、彼を止めようと口を開くと、また塞がれた。



わたしの息。全部持っていかれそう。