壁ドン……しちゃいました!?



何を!?

「ぶはっ。ヒールだよヒール…」


「あ……」


気づいてくれてたんだ、わたしが足痛いこと。



「いつもより顔の距離近いとヤバいんだよな……」


小さく溢したその言葉、わたし聞き逃さなかったんだから。



嫌だった背の高さも、足が痛くなるヒールも、彼にドキドキしてもらえるならいいかな……そんなこと思って。

意地悪だけどたまにヒールを履いてこうかなぁ……なんて。



「あ、でもヒール履かなかったらお前、俺に壁ドンできねーな」