楽しそうに、笑っている。

私はあんなに悩んで苦しんだのに、
あいつは今、他の子と笑い合ってる。

「ここおはよ~」

って挨拶してくれる親友の言葉も、薄れていくのが分かった。

ーーーー…

目を開けると、白い天井。
ここ…どこだ？

辺りを見回すと、どうやら保健室みたい。
私、何で保健室なんかに…

「あ、起きた！？」

保健室の扉を開けて入ってきたのは
朝に挨拶してくれたあの親友。
原市 綾瀬（はらいち あやせ）。
サイドに結ばれた髪はとてもさらさらで、クリクリとした瞳が印象的な女の子。

「うん…私、倒れちゃったの？」

綾瀬に問いかけると、綾瀬は泣き出しそうな顔で話し始めた。

「ビックリしたんだからぁ…ここが倒れるなんて初めてだし…どうしようって…」

その言葉を聞き、本気で心配してくれたんだと改めて実感させられる。

「ありがとう」