28才の初恋

「キミの課には、エリートを連れて来るからね」

 先週の木曜日、昼休み明けに私のところにやって来た部長の一言である。

 四月ともなれば、各課に異動が発生する。
 私の課に来る新人は、昨年に入社して大阪支店で勤務していた期待の新人、ということであった。

 一年の実務経験があるということで、即戦力になってくれれば良いけどね……、その程度の認識で部長の話を聞いていた。
 新人の評価など、話半分で聞いていた方が期待しすぎずに済んで丁度良い。

 翌日、課の事務を担当する小島に新人の席を用意させていたのだが……週が明けて今日から新人が来る、そのことを忘れかけていたことを思い出した。

 デスクから立ち上がり、部長の正面。
 朝礼の列の先頭に立ち――新人の顔を見た瞬間……。