どうにか、周囲に私が大樹クンの写真を取っていたことはバレていないようだ。
 みんなの視線は私の方には向いていない。

 オシっ!
 ミッション・コンプリートっ!!

 これで、いつでも気兼ねなく大樹クンの顔を眺めることが……大樹くんの顔を一人じめ。

「ウヒ……ウヒヒヒヒヒヒ……」

 あ、しまった。
 声が漏れてしまったような気がする。
 視線を再び正面に向ける。
 今度は……間違いなく小島が私を見つめていた。

「課長ぉ……本当に大丈夫ですか?」

 ハイ……そっとしておいてください。