優しい世界の愛し方

「よし!」


来栖くんは突然私の腕をつかむと、そのまま廊下に出て歩きだしたのだ。


「ちょ、来栖くん!? どこ行くのよ!」
「いーからいーから」

私がいくら叫んでも、来栖くんはおかまいなし。

しかたなく、連れていかれるままに歩く。


やってきたのはグラウンドだった。


「ちょっと待ってて」

来栖くんはそう言うと、私をベンチに座らせて、サッカー部の部室に引っこんでしまった。