魔法と恋の使い方



密かに胸の奥に沈めたはずの気持ちが
噴き出しそうになるのを諦めで吹っ飛ばし
また胸におさめた。



「あ…あそこが理事長室です。」



叶わないというよりも
人間との交わりを避けてきた
私達一族の破滅に繋がる
自由な恋愛思想なんて
魔法使いの常識では禁忌とされ
想いすら絶つように育てられてきた…。



使えない魔法は使えても…
自分から新しい世界をみること
そして自由な発想こそが
中世魔女狩りが行われた理由とも
繋がり血族はおろか新たな犠牲者を
出さないため魔法使い同士間の
強い結束を結び自由とともに心もすてた。