「あっ。高梨さん。送っていくから。」

部長の優しいお言葉を受けたけど…お邪魔はごめんだから…

『ありがとうございます。
 でもこの後ちょっと約束があって…』

私は私なりのその場の嘘を言った。
こんな時間から約束なんてあるわけがない…きっと二人は気が付いている。
それでも、二人はその嘘を受け入れてくれる…

「うん。分かった。じゃあここでね。美咲。またね。」

美和は手を振りながら、部長の車へと乗り込んだ。