その日の夜中


いつもより強い息苦しさと咳で
目が覚めた

「コホッコホッコホッ
ハァハァコホッコホッ」

いつもは
隣の部屋の直君に気づかれないように
布団に隠れるけど
今日は息がくるしくて
それができなかった

「ハァハァハァコホッコホッハァハァ」

息苦しさと咳で
もう限界だと思ったとき…

「美音?」

直君の声が聞こえた