心を全部奪って

お風呂から上がってベッドに潜り込むと、拓海君はすでに眠っていた。


やっぱり相当疲れてたんだね…。


それなのに仕事から帰ったら、毎晩のように私の様子を見にお店に顔を出してくれる。


お店がピークの時には、お皿洗いを手伝ってくれたりもするし。


大学時代の草野球の仲間が多く訪れるから、その人達と話している間に時間はすぐに過ぎてしまうようだけど。


それでもやっぱり、部屋で休んでいてくれた方が、私は気が楽なんだけどなあ。


あどけない顔で、すやすやと眠る拓海君。


そんな彼の腕にぎゅっとしがみついて、私も目を閉じた。


この時間が、やっぱり一番ホッとする。


明日は土曜日だし、ちょっと出かけたいな。


どこでもいい。


拓海君と一緒に、外を散歩したい。


そんなことを思いながら、私は眠りに落ちて行った。