「はっ!そうだ!」


突然、ナオトさんが閃いたように言った。


声が結構大きかったから、私も霧島君もちょっとビックリしてしまった。


「拓海、ひまりちゃん。

俺に良い考えがある」


「良い考え…?」


ナオトさんがうんと確信したように頷く。


「アルバイトでいいんだったら、最高のアルバイトがあるよ。

そのバイトに決めるならさ、拓海のあの狭いアパートに二人で住む必要もないし、休みだって自由にとれるぞ」


「えっ?それってなに?」


そんな都合の良い話ってある?


「ちょっと耳貸してみな」


ナオトさんの合図で、私と霧島君は耳を寄せた。


ボソボソと、その案を私達に話すナオトさん。


その話を聞きながら、私と霧島君は次第に目が丸くなっていった。