心を全部奪って

霧島君が……?


「霧島さん、ひまりちゃんのことすごく心配してたよ。

自暴自棄になっていないか、とか。

ちゃんとご飯食べてるかな、とか。

次の仕事はどうするんだろう、とか」


霧島君、心配してくれてるんだね。


いつだって霧島君は、優しさだけを向けてくれていたのに…。


「ひまりちゃん、霧島さんに連絡してあげたら?」


美帆ちゃんの言葉に、首を横に振った。


「どうして?

霧島さん、ひまりちゃんのために必死に動いてるんだよ?

いつも心配して、ひまりちゃんに会いたがってるのに。

どうしてなの?」


震える両手を、ぎゅっと繋ぎ合わせる。


「申し訳…なくて…」


「え…?」


「あまりに、申し訳なくて…」


あんなに必死に、やめるように説得してくれたのに。


信用するなって、何度も注意してくれてたのに。


あんなに真っ直ぐに、好きだと言ってくれてたのに……。




それなのに私は……。