心を全部奪って

霧島さんの質問に、なぜか言葉が出て来ない。


確かに、すごく気になる存在だけど。


でも、まだハッキリそうだと言い切れない…。


「あの…、私…」


「や、やっぱりいい。

今、答えなくていい」


霧島さんが焦ったように言った。


「ゆっくりでいい。

工藤課長のことが好きなんだろ?

別れるのも忘れるのも、時間がかかるだろう?

もう…、それならそれでいいから…。

その代わり、

少しずつでいいから、俺を見て欲しい。

それでいつか、俺を好きになって欲しい。

それまで俺、待てるから。

だって俺、本当にあんたが好きだから…。

待つのはすげー嫌いだけど…。

あんたのためなら、

待ってやってもいい…」


ま、待ってやってもいい…?


やっぱりどこか上から目線な彼の言葉に、思わずクスッと笑ってしまった。


「ちょっ。

人が真剣な告白してんのに、

なんで笑った?」


「だって。

霧島さんってやっぱり偉そうなんだもの」