タンクの爆発は、コンビナートの他の施設にも引火。

既に臨海工業地帯全体に、避難指示が出ている。

そこかしこで起きる爆発、火災。

そんな炎の中を、ジョンは走る。

この位置から、唯一無傷の蒸留塔が見えた。

ロスティスはコリンズを連れ、そこに移動しているらしい。

崩れ落ちるパイプ、倒壊する鉄塔を避けながら、蒸留塔へ急ぐジョン。

頭上から降ってきた、数百キロの鉄骨の群れを。

「はぁっ!」

ジョンは跳躍で回避すると同時に、それを足場にして飛び石のように飛び移り、蒸留塔へと近づいて行った。