「やめろ!」

ジョンが制止するも、聞く耳持たない。

ロスティスはククリナイフの切っ先を地面につけ、疾走する!

地面と切っ先との摩擦で、火花を散らすククリナイフ。

熱溶断機能を備えたその刃は、いとも容易く戦術自衛隊員達を刻んだ。

88式鉄帽も、防弾チョッキ2型も、何の守りにもならない。

布の帽子や服を切り裂くが如く、肉と骨ごと斬り刻んだ。

血肉の雨が、その場に降り注ぐ。

「…発砲すらしてない無抵抗の隊員達を…」

睨むジョン。

「いやぁ…銃口を向けられたんで、撃たれるかと思ってな…怖くなって、つい手を出しちまった…」

白々しい事を言ってのけるロスティス。

その顔は、愉悦に歪んでいた。