月明かりの大都市。

超高層ビルの屋上に、人影が見える。

銀髪の青年。

闇に浮かび上がるシルエットは、極めて異質だった。

風に靡く銀髪を覆うように、バイザーの付いたヘッドギアを装着している。

首から下…全身を覆うのは、プロテクターともボディスーツともとれる白いコスチューム。

体にフィットしたそのコスチュームは、青年の精悍な肉体を浮き立たせている。

何より異彩を放つのは、腰に帯びた刀剣だった。

大振りなものが一本、ナイフサイズのものが一本、計二本。

その姿は、遥か昔に存在した東洋の暗殺者、ニンジャを彷彿とさせた。