部屋を出ると、外は曇り空だった。
 紫外線に関しては気がぬけないが、照りつける太陽のまぶしさからは逃れられたようだ。
 紅葉と蒼太は緑を真ん中にして並んで歩いた。
 ときおりすれ違う人に不審気な視線を投げかけられたりもしたが、紅葉にとってはいつものことだったし、緑は今から向かう公園のことで頭がいっぱいで……
 蒼太は緑と紅葉がふざけるので2人が道路に飛び出さないよう世話をやくので忙しかった。
 公園には先客がいて、緑と同じくらいの男の子が3人ほど、サッカーボールで遊んでいた。
「なぁなぁ。行ってもいい?」
 まざりたくてウズウズしてるのが一目でわかる。蒼太が頷くと、緑はあっというまに走って行き一緒に遊びだした。
「元気がいいねぇ」
「似てないでしょ?」
「うん。見た目は似てるけど中身は全く正反対だね~」
「よく言われます」
 そんな話をしながら、公園の一番みはらしのいいベンチに腰掛ける。

 二人が出会った場所だ――