ピーンポーン。

あっ、かいとが来た。

と分かる。



あれから、ほぼ毎日来てくれるから。

玄関を開けるとやっぱりかいと。




「おはよう。」

「おはよう。」




あたし達は、朝の挨拶を交わし、それぞれの自転車に乗る。



そして、学校。






「じゃあまた帰りにね。先に帰るなよ。ちゃんと迎えに行くから。」

「分かった。」


そして、今日の帰りの約束をした。




キーンコーンカーンコーン。



学校が終わった。





「なな。一緒に・・・」

「お~い。なな行くぞ。」




ゆいの言葉を遮り、2年の教室に来たばかりのかいとが叫ぶ。



あたしは、大きい声のかいとしか耳に入っていなかった。


イヤ違う。



ゆいの言葉は、入ってきたけど、受け入れなかっただけ。




と思いつつ、かいとと自転車置場に向かった。