幼き日の約束




「ハル…?」

そこは、
出会ったときと同じ場所だった。

「全部、
…話そうと思って」

全部_________

その全部という言葉が
なんだか怖かった。

今あるハルとの時間が、
なくなってしまうのではないか。

ハルがどこかへ
行ってしまうのではないか。

ハルといる時間は、
もうなくてはならないものになっていた。

何も話さなくてもいい。

ただ一緒にいられれば、
それでよかった。

別にそこに恋愛感情はない。

ただハルがつくってくれる居場所と時間、
そして安心感。

それが私を生かしているから。

聞きたいことであるはずなのに、
その不安が邪魔をする。

…でも。

わかってる。

逃げてばかりでは、
何も始まらないということを。