Trick OR Treat?


いじめ?いじめだ絶対いい!

「ごめん、秋良、私が連絡するの忘れてたみたい。」

「…万智ちゃん…」

うっかり屋さんなの…?

万智ちゃんに限ってそれはないよねー…

まさか、わざと忘れたとか…

「わざとじゃないわよ?」

「デスヨネー。」

なんでだろうって、ずっと考えながら時間は過ぎて行った。

「結城さん、今朝のイタズラ、させてよ。ってことでついて来て。」

ホームルームが終わると同時に篠原くんは立ち上がり、あたしの腕を引っ張って行く。

「え、ちょっと、」

早いよう…

「…結城さん、」

息が上がってる中階段を上がる。

「屋上…って立ち入り禁止じゃ…?」

「俺、写真部だからここから写真撮るために許可もらってんの。」

いいなぁ…それ。

「で、あたし何をすればいいの?」

「写真のモデル。イタズラっぽくないけど、結城さんの時間を奪っちゃうわけだしね。」