Trick OR Treat?


「ふーん、結城さんは澤田さんの神様みたいだね。」

「そうよ。神様なんて言葉じゃ足りないわ。それ以上の存在よ。」

うーむ、何と無く話が重いぞ…

「そっか、じゃ、澤田さん、Trick or Treat.」

この話の流れでどうしたら、その質問になるの⁈

「なんでもいいわよね。」

そう言って、万智ちゃんは、ポケットからチョコレートを取り出した。

「チョコレートなんだけど、嫌いってことないわよね?」

「ないよ。むしろ好き。」

甘いもの、好きなんだ…

意外だな。こんな意外な一面が知れるのもちょっと嬉しい。

「そうだもらってばっかでいるんじゃないわよ!Trick or Treat!!」

「はい、どーぞ。」

その手にはキャラメルが握られていた。

「なんで…」

なんでみんなお菓子を持ってるの⁈校則だと禁止だよ⁈ダメなんだよ⁈

「なんでって、メールで回って来たわよ。10/31、ハロウィンだし、お菓子持って来てプチパーティーしようって。」

「そんなの聞いてないよ!」