「…仕方ないわね…」

「ん、いい子!」


頭を撫でられて、少し恥ずかしいけど、なんだか、心地いい。嬉しい。

「さ、帰ろうか。」

「うん。」

とっても特別なわけじゃないけど、きっと、大好きな人といるから楽しいんだ。

それだけだ。

「知香ちゃん?」

「嘉人、幸せだね…」

一瞬疑問そうな顔をして、でも、こっ見に笑顔で頷いて…

「そうだね。」

この笑顔が大好き。私より女子力高いし、いろんな人に手作りお菓子をほいほい渡すし、嫉妬することもあるけど…


この笑顔だけで救われる。

きっとこの笑顔は、私への永遠のイタズラ、だ。