「帰ろっか。」

「うん…。」

まだ高校生で、お互いに自立なんかできないから2人でいてもやれることは限られてる。

それでも、一緒にいるだけで、幸せになれるから、それだけでいい。

「ぁ、これあげるね。」

私が掴み損ねたお菓子をさらっと渡される。

「なんでさっき渡さなかったのよ…」

「本当は渡すつもりだったけど…知香ちゃんが、可愛すぎて、イタズラしたくなっちゃった」

小さい子がイタズラが成功して喜ぶような顔をされると私はもう何も言えない。

「それに、知香ちゃん、ラッピングみんなと同じでやだなって思ったでしょ?」

…バレてる…

やっぱり、特別、感はほしかったんだよな…

「それは、誕生日とか、クリスマスとかバレンタインで我慢してね?」