緊急地震速報の様だ。
面倒だったが一応確認する。
それは直下型の大地震を報せる物で
何と都合のいい世界だと思った。
本当ならここで発狂して死にたかったが
自分の頭はまだ正常に機能していた。
どうしてここまできてまともなのか。
ここまできたら諦めてもいいはずだ。
しかし本能がそうさせなかったの
かもしれない。
校舎は川沿いにある。
以前の地震で入ったヒビも
歪んだ窓ガラスも
折れた柱も直していない。
自分は走れる所まで走ろうと考え
校舎を出た。
しかし道路は同じ事を考えた人が
多く居たのだろう。
とても突っ切れる状況では無かった。