「俺、カッコいいのが仕事なんで」


なにげなくつけていたテレビから聞こえた言葉。


……は!?


これ言ったの、どこの誰だよ?


すげーカッコつけじゃない!?


気持ち悪いっ!!


眉間にシワを寄せて、バババッと急いで横を見る。


あたし、野々宮夏帆。


私立のエスカレーター式の女子校に通う、中学3年生。