ふと、あのことを聞いてみたくなった。 「ねぇねぇ、あそこの車庫の裏にある小屋って…?」 「あぁ。あそこは、昔、使っていた便所だよ」 ―――…!! 思わず、お兄ちゃんと目が合った。 やっぱり、そうだったんだ……。 「でも、なんで、あんなに板を置いてるの?」 「あぁ。落ちたら危ないからな」 アハハ…とおじいちゃんが笑っている。 何が、そんなに可笑しいのだろう。 「危ないって…?」 そんな疑問を、一瞬のうちに払い除けたのは、おばあちゃんの一言だった。