【短編】穴



「で、どんな夢だったんだよ?」


「興味ないくせに」


「優しかったんだろ、俺?」


「夢の中だけね」


「おまえって、ホント嫌な奴だなぁ」


「お兄ちゃんがそんなんだからだよ!フンッ」


頬っぺたを膨らませて、先に下へ降りた。 


茶の間には、すでに朝食の準備がされていた。 


ご飯に豆腐とわかめの味噌汁、塩鮭、甘い卵焼きに納豆、野沢菜の漬物。 


全部、おばあちゃんの手作りだ。 


「いただきま〜す」


両手を合わせ、一口、頬張る。