【短編】穴




眩しい……。


目を細め、うっすらと目に映ったものは――… 





















「えぇっー!なんで?
お母さん、無事だったの?」


「何、寝呆けたこと、言ってるのよ?」


お母さんに残りのカーテンを開けられ、眩しい朝の光が容赦なく私を襲った。


「だって……。昨日、強盗が入って、斧を持って追い掛けられたでしよ?みんな無事だったの?お父さんは?おじいちゃんやおばあちゃんは大丈夫だった?」


「あぁ。それで、あんな悲鳴上げてたのね。
あんまり泣き叫ぶから何かあったのかと思って、慌てて二階に上がってきたのよ」


「は?」


―――…?


辺りをぐるりと見渡すと、そこは昨夜、私が寝ていた場所だった。 


「……まさか…夢?」 


そう、と言わんばかりに目を大きく見開いて頷くお母さんに身体中の力が抜けた。 


隣では、いびきをかきながら気持ちよさそうに寝ているお兄ちゃんを見て、現実を思い知った。 


急に、どっと疲れが出て、起き上がった体を再び、布団に投げ出した。