【短編】穴




――ドスンッ。 


「痛ってぇー」


大袈裟なほどに尻餅をついたお兄ちゃんは、お尻についた土を払いながら辺りを見渡すと、何かに気付いた様子。 


「美奈、ここってさぁ…」

「やっぱり、そう思う?」

「あぁ。多分…な」


壁伝いに手探りで入り口を探す。 


「キャーッ!」


何かに躓いた。


「おい、気を付けろよ!」

「ごめん…」


足元に転がるモノを避けながら、ゆっくりゆっくり、進んだ。


だんだんと、暗闇に目が慣れてきた。



――…あった!



二人で目を合わせ、頷いた。


「「せーの」」


重たい扉を二人で押し開けた。 



ギギギギギギギギ………