【短編】穴



「何、これ?」 


「分かんねぇ。とりあえず、行ってみようぜ!」


ゴツゴツとした岩の間に、人が一人やっと入れるくらいの小さな扉を見つけた。 


どうやら明かりの洩れていた先はここだったようだ。


「美奈、おまえ入ってみろよ」


「えぇっ?嫌だよ。怖いもん」


「大丈夫だって!俺がいるんだから。…なっ!」


強引に背中を押され、渋々、私は扉の中に無理やり身体をねじこんだ。 


「キツイよ、お兄ちゃん!痛い」


「いいから!で、何がある?」


「暗くて、よく見えないよ」