スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~

もう少しで4時間目が始まりそうなので、読んでいた本を机に戻して代わりに教科書を出していると、己園が七智に興奮気味にこう問いかけた。


「いやぁ、相変わらずカッコイイわ!やっぱり一言も話さなかったけど、さっすがオーラが違うって言うか……」


「うらやましいなぁ。私ももっと近くで王子様見たいわよ!!」


「王子様、ねぇ………」


コソコソ小声で盛り上がっている己園と七智に聞こえない位の声量で呟き、今度は窓の外じゃなくって教室の前の方で友達と話し込んでいる1人の男の子に目をやる私。


「ホントかよ?信じらんねぇ~~~」