スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~

「ちょっと喜仁君、結婚出来ないって――――…」


「お母様、私も喜仁と結婚する気はありません」


「和果……っ!?アナタまで何を………」


和果とおばさんの言い合いを聞きつつ、顔を上げた。


「オレ等は小さい頃から、お互いに結婚する気はありませんでした。今日はその事をお2人に伝えに来たんです」


湖柚にこのまま誤解されるのが嫌だったのも、オレ達2人の意見。


元々結婚する気が無いんだったら、もう親にハッキリと自分達の気持ちを言わなきゃいけない。


それで今日、湖柚も連れて和果の御両親に会う約束を取り付けたのだ。