スイートプリンスの恋の魔法 ~愛しきビタープリンセス~

「ねぇアナタ、アナタもしかして転校生?今日からここの生徒になるとか?」


呆然と状況を飲み込めずにいると、クラスの中でも好奇心旺盛な女の子が私の顔を覗き込む。


だけど思考回路が半分停止している私は、何にも返す事が出来ない。


「もしもーーし?聞こえてるーーー?」


「えっ!?」


「アナタ、名前何て言うの?己園と七智の知り合い?」


ようやく反応を返せると、彼女は己園と七智に質問を投げ掛けた。


すると急に2人共満面の笑みを浮かべて、私の両腕を片方ずつホールド。


「皆何言ってるの?この子………湖柚よ?」