またあんな目に遭うのが嫌で怖くて、ただただ殻に閉じ籠る日々。


でも己園と七智は、そんな私の傍にずっといてくれた。ずっと励ましの言葉をかけ続けてくれた。


そして村星君も……最近までろくに話した事も無いのに一方的に嫌っていた私に、こんな優しさを与えてくれる。


「……うん……ありがとう」


ジンワリと熱い頬を隠す様に、俯きながら答える。


ちゃんと聞こえたのか不安だったけど、頭上の大きな手の力強さが増したから――――…伝わったんだと理解した。


私………


もしかしたら、やっと……進めるかもしれないな………