音のした方へ目を向けると

そこには

赤紫色の髪をした男子生徒が立っていた。


私の方へ向かって歩いてくる。

けれど
私なんか眼中にはいっていないかのように

私の左隣に座った。


「何これ?」

低い、通る声で、私を指差した。

[人を物みたいに言いやがって!]

「はじめまして。転入生の鈴音 百合です。」

「ふ~ん・・・ヨロシク」


言い終わると机にうつ伏せになって寝息をたてる。

[寝るのはや!]


「こっちの子紹介してくれる?」

「あっ!リンおはよー!
 この子は、村上 凜だよー」

[リンかぁ。女の子みたいな名前]

キーンコーンカーンコーン

一時間目のチャイムが鳴った