アミの言葉に胸が痛む。
『やだなぁ~。なんのこと?』
わかってる。
アミには隠しきれないことくらい
アミとは中学一年から仲良くていつも嘘なんてつけない。
好きな人がかぶった時もあったけど正直に話したくらいだ
アミが嘘ついたときもすぐわかる。
【わかるよ?だってソラさんユミの理想そのものじゃん!
…ソラさん彼女はいないけどなんか元カノのこと忘れられないみたいなんだよね。あたしも詳しいことは知らないんだけどさ…】
そう、ソラの外見はあたしの理想そのもの。
捨てられた犬みたいな人。
こんな理想言っても大抵の人には理解してもらえないけど…
悪口で言ってるわけじゃなくて本当にそんな感じの人が好き。
『やっぱり?なんだろうね。内面はまだわかんないけど外見は理想そのものなんだよね。かっこいいし。
そっか~。元カノか…』
あの遠くをみる瞳はその子を今でもみてるから?
アミから聞いた話では一年前くらいに別れたらしいその子。
2年くらい付き合っていたみたい
アミからとめられたけどあたしの目は自然とソラをみつめる
月明かりではわからなかったけどパーマなのか癖なのか髪に少しウェーブかかっていてそれが余計に犬を連想させる。
接客中じゃないソラ
音楽が好きらしく店内に流れる音楽を口ずさんだと思ってたらどこか遠くをみて切なそうな目をしたりしていて
接客中のソラはいつも笑顔でお客さんひとりひとりと丁寧に会話していた
ソラをみているだけでいろんな感情がわきでる
そうしてるうちにもう一人男性を紹介された。
【ユミ、この人がくろちゃん!】
くろちゃんって…
あ、アミにコクった人だ!
『あ、はじめまして!ユミです。』
【はじめまして!アミからよくユミのことは聞いてるよ~】
くろちゃん…あたしのことすでに呼び捨て…
くろちゃん、髪は黒髪、メガネをかけてて身長はヒールをはいたアミより少し高い爽やか系のテンション高めの人。
ん~若干苦手?かも。
