18歳の冬
午前12時過ぎ

住宅街の真ん中にある小さな公園で月明かりに見える彼に一目であたしは恋をした。


ブランコに座っている男の人
色白の肌に金色の髪
星を眺めている瞳は星ではなく遠くを見つめているようにみえて…
何処か哀しげにみえた。

歳はあたしと変わらないか少し上だろうか?

夜中の公園ブランコ。
4つ並んでて右から二番目があたしの特等席。

彼が座っているのは左から二番目。

あたしは夜中の静かな公園でブランコに座り星を眺めるのが好き。
というより、何かあって考え事をするときに来てしまう…
中学からの癖。

今日も考え事をしようと思って仕事終わりにきたんだけど…
彼から目を離せないで立ち尽くしている。

しばらくして彼があたしに気づいて目が合う。

ドキッ

「こんばんは」

彼は微笑んでそう言った