ラン・エ リーズ



リュンヌは
色々と思い出していた。


屋敷にあった文献を
片っ端からめくるように脳の中をはい回っていた。





彼からシュクルから漂う気品、
剣の舞、剣の種類、髪の色、瞳の色…
そして"殿"という言葉。





間違いない。
シュクルはコージュの者だ。

しかも
かなりの上の位。

髪の色からすると…
コージュのトップ:ヴァンの血縁者だ。






そこでリュンヌは
二人の顔を真っ直ぐに見つめた。






どうするべきか
迷っているのだ。


実はリュンヌ、
ただエストを追い出されたから
あてもない旅に出ているわけではない。


ちゃんとした目的を持って
ここまで来ているのだ。




その目的のために
力ある者の協力は必要だった。








リュンヌは色々と考えていたが
シュクルたちにとっては一瞬だった。


だからこそ
リュンヌの行動には驚いた。


彼はいきなり
二人の前に手を差し出したのだ。








「「?」」


何も言わないので
二人は全くなんの意味があってこんなことになっているのかわからないのだ。