ここは何もない所だ。


町の名前も今はない。



昔は名もあり、
人が行き交う所だったらしい。

が、
そんな様子は全くない。






建物は腐敗している。

道は砂煙が立っている。




文字のなかでしか
知らない廃墟された町。




さすがのリュンヌも驚いた。




それと伴い、
悲しみと喜びが出てきた。




町がこんな風になってしまったという
悲しみ。



そして

自分にはまだ知らないことが
あるのだという、喜び。