「任務を言い渡す。」
レイは皆を見回し、
鋭い声を発した。
各省のトップたちでも
震えたつほどの何かが
彼にはあった。
ただ一人
リュンヌに関しては、
一分たりとも動くことはなかった。
「今日は
姫殿下――いや、
ミニオンヌ女王の護衛と
パレードおよび、
誕生祭全てにおいての警備についてもらう。」
言い切ったレイに
誰もが敬礼をし、返事をする。
全く、
リュンヌ以外の男たちは
レイが自分たちより10も20も年下だと
いうことは忘れているのだ。
それだけの力があるレイも
ため息が出るほどだ。
「ゲビン、
今日の詳しい内容を。」
「はっ」
後ろに控えていたゲビンは
礼を取り、
前へ出て口を開いた。
「それではまず、
今回の警備態勢について‥…――」