コツっ、コツッ、コツッ。 誰もいないはずのエスト。 だが、 すっかり深閑としたエストの地下で 静かに誰かの靴音が響く。 コツッ、コツッ、コツッ―― 細目のすらりとしたその影は 自身の持つ刀身を 煌めかせなから真っ直ぐに 東へと進んだ。