紅蒼物語







「ファ~…
試合終了………だね…」







今まで、多分上で見ていたであろうアオが、やっと降りてきてた。






そして、俺を見る。



 高さが二メートルぐらいはありそうなアオを見上げるのは、少し首が痛い






「うん。終わったよ」





「……なら……合否を発表する……
























……………二人とも……合格………」









「フゥ!」




間を開けて言われると、心臓に悪い






俺は、いつの間にか止めていた息を吐き出した。





思っていた以上に、緊張していたみたいだ










「…………え?


嘘……あたくしも合格なの……?」






信じられない というような顔をするオキ




そんなオキに、アオが説明する





「うん…
勝敗と、合否は別物って……最初に言ったよね…?


試験は速く終わったけど……オキは訓練でもやっていけると思う…」







「あ、ありがとう…」





オキはまだ驚いているのか、若干どもった。



アオは頷くと、「それに」と続ける



 


「髪永一族は、髪が切られても…すぐ伸びるから…戦闘で、不利にはならないと思う……」





オキは、えっ と声を上げると、なんで知ってるの? といいたげに、首を傾げた。







あ、そうなんだ。





「だったら、髪切っちゃえばよかったかな~」





「何言ってるのよ! 乙女の髪を切るのは最低よっ!」






「でも、伸びるんでしょ?」


 

「それとこれとは、別よっ!!」





怒っているオキと同調したのか、長い髪の毛が、ワサワサと逆立つ





白い髪の毛が、もやのように広がる




うっわ



ホント、すぐ怒らないでよ。







「……そして、英は……言うことなしだよ…」







「あ、本当? 嬉しいな」







言うことなしってことは…



ちょっと、やりすぎたかな?






まあ、いっか








「魔法の完成度が高い……質もいいし…発動も速い……
何かしてたの……?」








何かって…そりゃ王子だから、訓練してたからね…





強くなるのは、当たり前




って言ったらやばいね、うん




 


「特に、これといってしてないよ」





「…本当に……?」





「うん。 本当」






断言しても、ジッと見てくるアオ




悪魔は、嘘を見抜けるのかな?





ニッコリと笑ってると、諦めたのか、アオは顔を逸らした。