内心で溜め息をついていると、オキはいきなりフフフ と笑い出した。
「フフ、それにしても、英ったら強いのね。 この“髪永一族”(かみながいちぞく) であるあたくしに勝つなんて。
びっくりよ」
「髪永……?」
もしかして、西では有名な一族?
聞き慣れない一族の名前だったので、思わず聞き返してしまったが、有名だったらまずいな
「あら! あたくし達の一族のこと、知らないの? ここらへんではかなり有名なのよ?」
本当に知らないの? といいたげに此方を見るオキ
あーー、やっぱり有名なのか
ミスったかな
表情に出さないように、気をつけながら言い訳を考えていたが、上から数人の話し声が聞こえた。
『なあ、髪永一族って聞いたことあるか?』
『いいや、全然聞いたことがない』
『あー、私なんか聞いたことがあるかも。
確か…、髪を攻撃の道具にした、少数一族じゃなかったかな?』
『へー 初めて知った』
………うん。 有名じゃないね!
フウ! よかった。
「うん。 髪永一族なんて聞いたことがないよ 本当に有名なの?」
「当たり前よ!
ねえっ!! あなた達も知ってるわよね!!」
上にいる人達に向かって声を張り上げるオキ
だけど、返ってきた返事は予想通り
「悪いけど、聞いたことがない!!」
「あたしも!」
「嘘でしょう!? あんなに宣伝したのに!!」
……オキが言う宣伝に、少し興味がでたのは秘密
「つまり、髪永一族は実在するけど、さほど有名ではない。 ってことだね!」
俺のとどめの言葉に、オキはガクリ と頭を垂れた
