紅蒼物語




シールドを解いた途端、“俺”の体を締め上げる髪





あっという間に自分の体が見えないほど、グルグル巻きにされる。





……炎がついたまま








「ウフ。 ウフフフッ!
やったわ! あたくしの……ッ!」






オキの言葉は、最後まで言えなかった。







何故って? 






それは、俺が後ろからオキの首もとに、右手に持っていた、小刀にした氷刀を添えたから





髪を目の前に集中してたから、驚くほど簡単に背後を取れた。







「…俺の勝ち。 だね」






上の人達も、何が起こったのか分からないようで、ザワザワと騒がしい






「降参、は?」





未だにその言葉を言わないオキに、催促する。 



















「……ッ!! 降参…よ」






もう、攻撃する気持ちは無かったんだろう。




髪の毛も地面に力無く落ち、燃えてもいない







俺も、その一言を聞いただけで、さっさとオキから離れる。






あの子以外の女に、必要以上触れてなくてもいいからね









オキは離れた俺の方に、瞬きする暇も無いほどの速さで振り返り、ヒステリックを起こしたかのように叫んだ。






「な、んで、なんで?!
あ、あなたは、あたくしの髪で捕まえてたはずッ!! どうして!? なんで、あたくしの後ろにいるのッ!! 答えなさいよッ!」





魔物もビックリな程の形相をするオキ







自分で考えればいいのに……



なんて思う俺は酷いのかな?





でも、仕方ない。 俺は元々こんな性格なんだから 





……あの子は特別だけど






でも、これ以上叫ばれても他の人にも迷惑だし、そのせいで試験の合否を聞くのも遅くなったら、困るし…





種明かし、しますか