紅蒼物語




「痛ったいなあ…この鎖」





ギュッと握るたびに、手が深く刻まれていく






「当たり前だ。 薄紅はそういう鎖だからな
手を離した方がいいんじゃないか?」







余裕しゃくしゃくな口調に、少し苛つくが

 




「そういうわけにはいかん、の!、さっ!!」







言葉を返しながら、僕は両手で力任せに鎖を折る!






血がどんどん溢れ出るが、かまうか






「っ! おっりゃあ!!」







もう一踏ん張り! とかけた声とともに

バキッ と鎖が折れた。






「なっ!!」






鎖が折られると思わなかったのか、奏汰は驚いたような声を上げる。






折れた鎖は、スウッと消えていった。






「水流魔法 水弾波!」





僕は両手を真っ直ぐ奏汰に向け、放つ。






水弾波は、当たれば内側に衝撃波をあたえる魔法で、威力の加減を間違えたら最悪、死に至る。






僕はできるだけ、威力を抑えた。





…やないと、僕の魔力が強すぎて奏汰が死んでしまうから…