紅蒼物語




「話は終わりか? こないなら、こっちから行くぞ!」






奏汰は言うが早いか、本に手を滑らせる。







「鎖魔法 薄紅鎖!」






本から出てきたのは、さっきの紅い鎖と違い、薄い、刃のような鎖だった。





「舞え! 雷水龍!」





僕はさっきの龍達を鎖にぶつける!



躍るように体を動かす龍に、薄紅色の鎖は絡みつくと、バラバラに切り裂く!





薄紅の鎖はそれ程までに鋭く、速かった。






龍は原型を保っていられなくなり、そのまま弾け飛んだ。



 


大量の水しぶきに、とっさに顔を覆う。







だけど、すぐに前を向いた僕が見たのは、此方に向かってくる薄紅の鎖だった。






「くっ、そ!!」










この速さなら、かわせても反撃ができん!






ならっ…!





僕は自分に強化魔法をかける






 




そして、凄い速さで向かってくる鎖を両手で受け止めた。





「いっ…!」






強化魔法をかけていても、意味がないほどに鋭い鎖が、僕の手を刻む。





手から出た血が地面にポタポタと落ちる