紅蒼物語



元々、一つだったこの国が二つにわかれて数百年、







過去に一度だけ戦争が起こったもののそれからは何事もなく、互いに牽制が続いていたのだが…









「……遂に起こってしまうんですね…」






それも大規模な戦争が






「ああ。
 そこでだ 鈴に頼みたいことがあるんだが」


「…なんでしょうか」



「……西国に潜入してほしい。」



「…!!
 潜入ですかっ!?」



びっくりしてあたしは思わず声をあげてしまった。





慌てて、自分の口に手を当てるがまだ夜明け前。起きている人は少ないはず





一応耳をそばだてるが、近くに人の気配は感じない。



危なかった……



そっと陛下を見ると陛下は苦笑していた。





一人で慌てて恥ずかしい。この部屋には防音性のシールドが張ってあったのに…